この記事では、
ジャニーズ当事者の会の要請書に注目していきます。
要請書の要点をまとめて見ていくと、その要求内容が見えてくるかと思います。
この記事を読むと、
- ジャニーズ当事者の会ってどんな団体?
- 要請書から見える、ジャニーズ当事者の会の要求内容とは何?
- 記事最後に全文へのリンクあり
こんな事が書いてあります。
この記事は、私個人が考える要点としているので、当事者の会の思惑と外れる場合があります。
何卒ご容赦頂きますよう、お願い申し上げます。
ジャニーズ当事者の会とはどんな団体?

ジャニーズ当事者の会は2023年6月26日に発足しました。
その発足の目的は、
ジャニー喜多川による性被害を被り、その事件を告白・告発したメンバーで立ち上げた有志の任意団体です。
https://raisingvoicesjapan.com/
という、主に元ジャニーズ事務所に所属していた人たちで決起しています。
メンバーの人数は出入りが激しいのですが、2023年10月12日時点では7人でした。
お名前だけ挙げていくと、
- 平本淳也
- 石丸志門
- 中村一也
- 二本樹顕理
- 長渡康二
- イズミ(仮名)
- ハヤシ(仮名)
メンバーは2023年10月12時点のものです。
この7人です。
『被害者による被害者のための組織』とされているジャニーズ当事者の会ですが、どういったことを求めているのかが気になります。
ジャニーズ事務所に対して当事者の会から要請書が送られていたので、その内容を見つつどういった要求内容なのか見ていきましょう。
【要点まとめ】要請書から見るジャニーズ当事者の会の要求内容は?

ここでは、
ジャニーズ当事者の会が2023年10月16日にジャニーズへ送った『要請書』に注目していきます。
当事者の会はジャニーズに対して何を望むのか。
そこが気になります。
要請書は全7項目に分かれていました。
非常に長い文章ですので、要点だけを書いています。
全文がご覧になりたい方は、最後にリンクを貼っておきますのでそちらからどうぞ。
また、私個人が考える要点としているので、当事者の会の思惑と外れる場合があります。
何卒ご容赦頂きますよう、お願いいたします。
①ジャニーズ事務所と関連企業に残る資産と利益を、被害者の救済へ充ててほしい。
当事者の会は基本的に話し合いでの解決を望んでいます。
ジャニーズの新会社も、ジャニー喜多川氏の遺産を元に成り立っている。
であれば、
その遺産を元にした利益も遺産の一部と考え、被害者に補償してほしい。
10を超えるグループ会社もこれと同じ。
ただし、
全く遺産に依存しない事業を立ち上げるのであれば、それは関係ないので補償の対象外とする。
1項目目を簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。
とても難しい書き方で書いてある文章なのですが、言っていることは概ねこんな感じです。
ジャニーズの新会社(SMILE-UP)がジャニー喜多川さんの遺産を活用する場合の補償相手は、
- 被害を受けた人
- 被害者を支援する団体
- 身寄りのない未成年を支援する団体
- 経済的に恵まれない子を支援する団体
これらの人たちに補償をしてほしいとのことでした。
それによって恒久的な社会貢献を実現してほしいとくくっています。
②ジャニーズ事務所と当事者の会で対話・協力し、救済・保証を行う委員会を設置したい。
現在の救済委員会への申告は窓口サイトのみになっている。
そして、
保証対象がジャニーズ事務所に所属していたか、所属している人に限定するのは理不尽。
こういった前提条件を書いていました。
その上でまとめると、
保証対象には、家族も含めてほしい。
窓口サイトには書き込みを躊躇する理由が多数あり、被害者からの意見が多数寄せられている。
事務所側の独断で被害者救済委員会を立ち上げた印象が強く、事務所側が言った「法を越えて」の部分が被害者側の意見を聞いているとは思えない。
以上のことから、
ジャニーズ事務所と当事者の会の双方から人を出し、被害者全体の救済・補償を行う委員会を設置する事を求めます。
こんな感じでしょうか。
家族も苦痛を感じた人は多くいるのに、なんで当事者しか含まないのかという話がありました。
そういったジャニーズ事務所側の考えと、当事者の会側の考えで差が生まれるから、双方から人を出して委員会を設置しよう。
そんな内容の2項目目でした。
③具体的な補償額は、法を越えた救済を図ってほしい。
日本の裁判所における性加害問題に対しての救済基準は実に低い。
また、
本来はお金で解決することは不可能。
こういった前提がありました。
そしてまとめていくと、(一部重複します。)
性加害問題は本来、金銭では解決出来ない問題である。
だが、
カウンセリングや金銭でしか補償が出来ないため、それを求める。
これには当然、家族も含まれる。
しかし、
日本の法基準ではあまりに低すぎる為、『法を越えた』対応を求める。
そのために、
弁護士を代理人として、事務所側と交渉を行いたい。
こういった内容でした。
この項目の中で特に強く意識されていたのは『法を越えて』の部分かなと思います。
被害者の苦痛は日本の法では補いきれない。
だから、
法を越えての補償を求めているんですね。
④具体的な手続きの内容や認定・保証基準を、速やかに公表してほしい。
既に補償を求めている方が不利益を被らないために、具体的な手続内容や認定基準、補償の基準を速やかに公表してほしい。
こういった前提条件を提示していました。
その上でまとめていくと、
似たような事例として、原発事故における広範な賠償を実施する為に設置された審査会があった。
その審査会では、およその自分の損害額や、必要な準備が事前に想定出来て、その上で手続きを利用するかが選べた。
それに対してジャニーズ事務所の委員会では、一切公表されていないため、何の準備もできない。
なので、
被害者救済員会は具体的な手続き内容や、認定基準・保証基準を公表してほしい。
とのことでした。
この項目は非常にわかりやすく、準備が出来ないから早めに公表して。といったものだと思います。
⑤ジャニーズ事務所が使用する示談書を公表してほしい。
被害補償を行う際に取り交わす『示談書』は通常、取り交わした後は法的に請求出来なくなる項目があるのが一般的。
こういった前提条件がまず書いてあります。
その上でまとめると、
性加害問題の被害者は、今後も長い期間この問題と向き合っていかなければならない。
しかし、
保証基準が性加害問題について“だけ”の可能性もある。
さらに、
示談書で『第三者への口外を禁止する条項』がある可能性も考えられる。
以上のことから、
当事者の会はジャニーズ事務所に対して、示談書の公表を求める。
といったものでした。
この項目での論点は、今後の補償でした。
今後発生するかもしれない治療費も保証に入れてね。といった内容でした。
⑥被害者への補償額は幾らを予想してるのか公表してほしい。
ジャニーズ事務所も無制限に補償し続けることは不可能と考える。
つまり、
ある程度の総額を想定して、準備金として用意していると考えている。
こういった前提条件がありました。
その上でまとめると、
ジャニーズ事務所が被害者の補償に対して、どれだけ真摯に向き合っているかの指標としたい。
これには前途の通り、
ジャニー喜多川氏の遺産を元に成り立つ利益は、被害者や慈善団体の寄付へ充てられるべき。
その上で補償総額が不十分な場合は、改めて算出してほしい。
そのために、
被害者への補償として、総額幾らを予想計上しているのか公表してほしい。
こういったものでした。
この項目もわかりやすく、どのくらい補償ができるのかを知りたい。というものでした。
⑦被害者すべてに対して、救済措置を実施してほしい。
ジャニーズ事務所の設置している『補償受付窓口』では、ジャニーズに所属しているか、所属していた人の中で、性加害を受け、その被害について金銭的な補償を求める人を対象にしている。
こういった前提条件がありました。
その上でまとめると、
この意思表明では多くの不安を呼び、批判や落胆のメッセージも寄せられている。
オーディションで性加害を受け、入所しなかった。など、自分がこの条件に当てはまるのか不明だという方が非常に多い。
このような『可視化されていないジャニーズ外の被害者』も無数にいる。
こういった人たちにも救済をしてあげてほしい。
といった内容でした。
ジャニーズ事務所に入所する以前に受けた人も救済してあげてね。という内容ですね。
内容をまとめると、
- ジャニー喜多川さんの遺産や、それを元にした事業はすべて補償の対象と考える。
- 双方の考えをすり合わせるため、お互いから人を出して委員会を設置したい。
- 日本の法では補償が少なすぎるから、法を超えて補償をしてほしい。
- 自分の補償額や準備の想定をするために、内容を早めに公表してほしい。
- 不利益を被らない為にも、示談書は予め公表してほしい。
- 被害者への補償額を予め公表してほしい。
- 事務所に所属した経験のない人も補償対象にしてほしい。
こんな内容だったかなと思います。
これを元にジャニーズ当事者の会の要求内容は、被害者本人意外にも多くいる被害者が、後悔をしない補償を受けたい。
そして、今後も続く可能性のある様々な困難に、事務所側と当事者側で協力して備えたい。
こんな感じかな?と思いました。
非常に長い文章ですので、要点だけを書いていきました。
全文がご覧になりたい方は、リンクを貼っておきますのでそちらからどうぞ。
>>>ジャニーズ被害者の会の要請書はこちら。
この記事は、私個人が考える要点としているので、当事者の会の思惑と外れる場合があります。
ご容赦頂きますよう、よろしくお願いいたします。